インターネットが生活の一部になっている現代で、旅行中も手放すことができない必需品スマートフォン。海外旅行時には、現地の電波を受信できるSIMを利用する方も多いかと思います。
日ごろスマホを使っていても、SIMの交換となると、機種変更時やキャリア乗換時、海外旅行時くらいのもの。多くの人は人生で数える程度しか行わない動作ゆえに、初期設定で躓いてしまうことも多いですよね。
慣れない土地で言葉が通じなかったり気を張っていたりするなかで、インターネットにまでつながらないと余計に不安になってしまいます。

本記事では、海外旅行用のSIMが設定できない場合の原因・対処法を紹介します。
海外SIMカードを使用するための基本的な手順
◆海外SIMカードを使用可能にするための基本的な手順
- スマホのSIMロックを解除する
- SIMカードをスマホに挿入
- スマホでSIMの初期設定を行う
海外SIMカードを使用可能にするための基本的な手順は3ステップ。詳しい手順は、後ほど「海外SIMが使えない理由」の項目でそれぞれ解説します。
SIMの種類は大まかに2つ
そもそもSIMカードは大きくわけて2つの種類があります。ひとつはカード型のSIM。もうひとつはインターネットを利用し情報を書き込むe-SIMです。
それぞれの違いを、下記のタブにまとめました。気になるタブをタップで確認いただけます。
- SIM
- e-SIM
〈おすすめな人〉
Wi-Fiの設定方法がわからない/スマホの操作にあまり自身のない人
◆メリット
- 初期設定時にWi-Fiが不要
- 挿し込んでAPN設定をするだけで設定が完了する
◆注意点
- 物理的なカードのため、紛失や破損の可能性がある
- 入れ替え時にSIMピンが必要
- 申し込みから手元に届くまで数日かかる場合もある
〈おすすめな人〉
スマホの操作にある程度慣れており、SIMの破損・紛失が心配な人
◆メリット
- 手続きがWeb上で完結するため、契約手続きから開通まで最短1日で行える
- SIMカードをさし替える手間が省かれるため、紛失・破損の心配がない
◆注意点
- 開通のための初期設定時にWi-Fiが必要
- 端末を変える場合にはe-SIMの再発行が必要
e-SIMの場合、スマホにデータを追加する際にWi-Fiに接続する必要があります。安定したWi-Fi環境が整っている日本にいるうちに、データのインストールまで行っておきましょう。
なお設定するのはデータのインストールまでで、実際にモバイル通信を有効化させると利用プランによっては高額なデータローミングが掛かる場合がある点に気を付けましょう。

個人的には紛失の心配がないe-SIMがおすすめですが、設定に自信がない場合には、慣れない土地で設定に戸惑うよりは使い慣れているSIMを利用するほうがおすすめです。
海外SIMが使えない理由
◆海外SIMが使えない理由
- 海外SIM非対応のスマホを使っている
- SIMロックが掛かっている
- 機内モードがオンになっている
- SIMがスマホに追加されていない
- スマホの設定が完了していない
- 〈e-SIM〉データローミングがオフになっている

海外SIMが使えない理由と対処法を、ひとつずつ解説します。
海外SIM非対応のスマホを使っている
海外のSIMを使うためには、お使いのスマホが現地の周波数帯に対応している必要があります。渡航先の国によって、電波の種類が異なるため、日本仕様のAndroid製品などは海外で使用できないことがあります。

現地の周波数帯に対応しているか、事前にスマホの公式サイトや説明書で確認しておきましょう。
SIMロックが掛かっている
2021年9月30日以前に購入したスマホの場合、SIMロックが掛かっていないか確認しましょう。
SIMロックとは特定の通信事業者のSIMカードしか使用できないように制限されている状態です。SIMロックされている状態だと、ほかの会社のSIMカードを挿入しても通信が利用できません。

2021年10月1日を以てSIMロック解除が義務化されたため、それ以降に購入された場合には基本的にはSIMロックはかかっていません。
SIMロックの確認方法
SIMロックの確認方法は機種によって異なります。i Phone/Andoridそれぞれの確認方法を下記のタブにまとめました。ご自身のご利用端末のタブをタップしてご確認ください。
- i Phone
- Android
◆i PhoneのSIMロック確認方法
iOS14以降は下記の手順で確認いただけます
- ホーム画面の「設定」アプリを開く
- 「一般」をタッチ
- 「情報」をタッチする
- 「SIMロック」の項目を確認し、「SIMロックなし」と書かれていればSIMロックはかかっていない・解除されている
◆AndroidのSIMロック確認方法
※Androidは機種によって表記が異なる可能性があります
- 利用したいSIMカードをスマホに挿す
- 「設定」アプリを開く
- 設定画面にある「端末情報」をタッチする
- 端末情報から「SIMカードの状態」をタッチする
- 「ステータス」を確認し、「許可」と書いてあればSIMロックは解除済。
「未許可」の場合にはSIMロックが掛かっているため、解除が必要
SIM購入前に確認する場合には、スマホを購入した携帯会社のページよりご確認ください。

SIMロックが掛かっていた場合には、解除の必要があります。解除手順は次の見出しで紹介しますね。
SIMロックの解除方法
◆SIMロックの解除方法
- 携帯ショップで行う
- 携帯会社のWebサイトで手続きを行う
SIMロックの主な解除方法は上記の2通り。携帯ショップで行う場合には手続きに手数料がかかる可能性があります。本記事では、WebでSIMロック解除する方法を紹介しますね。
〈SIMロックを解除する方法〉
◆必要なもの
- IMEI番号
- 携帯会社のホームページにログインするためのID
◆手続き方法
- IMEI番号を調べる
Android※:[設定]→[端末情報]→[端末の情報]ページ内の[端末の状態]より確認可
i Phone:[設定]→[一般]→[情報]より確認可 - スマホの購入先である携帯会社のホームページより手続きを行う
docomo SIMロック解除手続き
au SIMロック解除手続き
SoftBank SIMロック解除手続き
※Android製品は、機種によって表記が異なる可能性があります
IMEI番号とは、スマホ端末を識別するための製造番号です。電話番号ではないので気を付けましょう。
IMEI番号を控えたら、SIMロック解除を行うスマホの購入先である携帯会社のホームページより手続きをしましょう。

ホームページの案内に従って、解除の理由やIMEI番号を入力することでSIMロック解除は完了します。
〈e-SIM〉スマホに追加されていない
基本的にカード状のSIMは挿し込みとAPN設定(次の見出しで紹介します)のみで設定が完了しますが、e-SIMは電話番号の追加が必要な場合があります。
◆e-SIMが追加されているか確認する方法
Android:[設定]→[ネットワークとインターネット]または[接続]→[SIM]または[モバイルネットワーク]
ここにeSIMの情報がある場合はeSIMの設定が完了している可能性が高いです。
i Phone:[設定]→[モバイル通信]より確認可。
ここにeSIM情報があるか、「オフ」と表示されている場合には開通作業は完了している可能性が高いです。
※機種によって確認方法や表記が異なる可能性があります。
上記手順よりeSIMの情報がスマホに追加されているか確認しましょう。もし追加されていない場合には、eSIMのインストールを行う必要があります。

e-SIMのインストール方法は利用する携帯会社によって異なるため、詳しくは別記事で紹介します。
スマホのAPN設定が完了していない
利用するSIMの種類にもよりますが、APN設定が必要な場合があります。APN設定とは、利用するデータ回線をスマホ側に認識させるための設定です。もし手動での設定が必要な場合には、現地に到着した後で設定しましょう。
- i Phone
- Android
◆i PhoneのAPN設定
- ホーム画面より「設定」アプリを開く
- 「モバイル通信」をタップ
- 「SIM」より利用したいSIMを選択する
- 「この回線をオンにする」をオン(緑色)にする
◆AndroidのAPN設定方法
※機種によって表記が異なる可能性があります
- ホーム画面より「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」をタップする
- 「モバイルネットワーク」をタップする
- 「アクセスポイント名」を選択する
- 接続したい通信サービス名をタップ。表示されていない場合には「+」を選択し、[6]に続く
- APN情報を入力、「保存」する
- APN一覧から、設定したAPNを選択する

手動で設定する場合には、現地に到着してから行いましょう。
データローミングがオフになっている
ローミング通信を利用するSIMと利用しないSIMがあります。もしローミング通信を利用するSIMであるにもかかわらず、データローミングがオフになっている場合には設定を変更しましょう。
◆データローミングの設定方法
i Phone:[設定]→[モバイル通信]→利用するSIMを選択→[データローミング]を有効化(緑色)にする
Android:[設定]→[ネットワークとインターネット]→[SIM]にて利用するSIMを選択する→[ローミング]を有効化

ご利用のSIMの種類によって、日本出発前に切り替えると高額なデータローミングが発生する可能性があるため、設定は現地に到着してから行いましょう。
海外SIMを利用する際の準備表
ここまでに紹介したSIMが使えない場合の対処法について、設定/確認のタイミングをタイムスケジュールにまとめました。ご旅行の際、よろしければご活用ください。
項目 |
---|
渡航前 |
スマホは現地の周波数に対応しているか |
スマホのSIMロックは解除されているか |
〈eSIM〉電話番号は追加されているか |
現地到着後 |
機内モードはオフになっているか |
APN設定は完了しているか |
データローミングはオンになっているか |
【まとめ】ご自身に合った手段を選びましょう
今回は海外旅行用のSIMが使えない理由と対処法を紹介しました。SIMを挿入した時点で初期設定がほとんど完了するものも出ており、SIM交換も簡易になっていますが、それでも不安だったり失敗してしまったりする方もいるかと思います。
本記事をお読みいただいてもなお、工程に自信が持てない場合には、海外用のSIMではなく、持ち運び用のWi-Fiを利用するのもひとつの手です。筆者自身、海外旅行時に不安が多かったころは空港で借りられる持ち運び用のWi-Fiをレンタルしていました。

一番の目的はSIMの開通ではなく、海外旅行を楽しむこと。ご自身が慣れている方法や、できそうだと思える方法が一番です。
コメント